自力で商標出願
する方法と費用
【0】このページで、自力出願する方法を順次説明して行きます。しかし、読み進める前に時間の無駄にならないように、下記の3点にご留意ください。
【0-1】更新をし忘れて費用と時間が水の泡と帰す
自力で出願して商標登録に至った場合、めでたしめでたしです。しかし、忘れてれがちなのが、10年後の商標登録の更新手続です(分納の前期5年分の登録料の支払いにより商標登録を行った方は、5年後の後期5年分の登録料の支払い手続きを忘れがちになります。)。この手続を忘れてしまうと、せっかくの商標登録が消滅してしまいます。自力で商標登録を行った少なからぬ方が、この更新手続を忘れてしまうようです。10年後までの商標の維持管理をいかに行うか、この点については追って検討します。
しつこいですが、自力で出願する方は、特許事務所に頼まなくても自分でも手続できると言う点にばかり気が向きます。商標の一生という長い視点から言えば、登録自体はそれほど問題ではありません。むしろ、登録後の維持管理が問題となります。商標登録後も自分でずっと商標の管理し続けなければならないということです。商標の管理をし続けることは、貴社の本来の仕事ではありませんん。貴社の本来の仕事は事業であり、事業のブンランディングです。特許事務所の宣伝をするつもりはありません。しかし、特許事務所に出願を依頼すると、10年間しっかり管理してくれるので安心であると言えます。数万円の特許事務所への支払いは、長期的な視点からみれば、ものすごい割安と言えます。これが、約25年特許事務所に勤務し、今は自営で特許事務所を営んでいる私の実感です。(2019年2月27日記)。
【0-2】 費用対効果の再考
10年分の出願・登録印紙代は合計40,200円(12,000円/区分+28,200円/区分)です。1年当たり4,000円の粗利があれば、回収できます。
特許事務所に依頼すると、特許事務所の手数料として、100,000円前後上乗せとなり、合計約140,000円ほどになります。1年当たり14,000円の粗利があれば、回収できます。年間14,000円を節約するために、貴社は商標の出願・中間対応、登録後の維持管理にどれだけの時間と人件費を費やすことになるでしょうか?年間14,000円以下の費用に抑えることができるのであれば、もちろん、貴社のご自身で手続をする方が安くなります。しかし、14,000円が貴社の社員の例えば、午前中の仕事分の費用である場合には、特許事務所に依頼する方が断然お得でしょう。(2019年2月27日記)